妊娠と胎児 |
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妊婦の過ごし方と胎児の様子 |
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『 妊婦と赤ちゃんの10ヶ月 』受精から約1週間。受精卵が着床して初めて「妊娠 」が成立します。 この時期、まだ妊娠の自覚症状はほとんどの場合ありませんが、おなかの 中ではすでに赤ちゃんが成長を始めています。 着床から3ヵ月目(妊娠8週末)迄の赤ちゃんは「胎芽(たいが)」と呼ばれます。 そして、3ヵ月目を過ぎてから赤ちゃんは初めて「胎児」になります。
胎児の様子 1ヵ月(0〜3週) 受精卵が子宮内に着床(受精から7日目くらい)。 胎児はまだ魚のように、えらと尻尾があります。 2ヵ月(4〜7週) 魚から人間に進化です。手足ができて二頭身に。 脳や脊髄(せきずい)の神経細胞の80%がこの時期に作られます。 心臓も動き出します。 3ヵ月(8〜11週) 頭、胴、足ができて三頭身に。まぶた、耳、唇、鼻、下顎(かがく)、頬も発達 して人間らしくなり、内臓器官も動き始めます。 四肢の指もはっきりし、味覚や皮膚感覚も備わってきます。 母体にはわかりませんが、このころには手足も動かしています。 4ヵ月(12〜15週) 内臓器官はほぼ完成し、肝臓が活動開始。骨、筋肉も急成長。 性別もはっきりします。 皮膚が厚くなって、産毛が生え始めます。 5ヵ月(16〜19週) 四頭身になります。骨格や筋肉が発達して盛んに動き始めるので、母親も 胎動を感じるようになり、腎臓や膀胱もほぼ完成。羊水を飲んでオシッコを したり、口に触れるものには反射的に吸い付いたりします。 皮膚は赤みを帯び、産毛は全身に生えそろいます。 6ヵ月(20〜23週) 脳細胞が出来上がり、視覚機能も発達。眉毛、まつげも生え、顔立ちが整い、 髪の毛も濃くなります。 卵巣、精巣が働き始め、下垂体や副腎、甲状腺(こうじょうせん)も活動開始。 羊水を通して音が聞こえ始めます。 7ヵ月(24〜27週) まぶたが上下に分かれ、鼻の穴も開通。胴や手足が長くなり、髪の毛も伸び ます。脳、視覚も発達して、外部の音やママの声がよりはっきり聞こえる ようになります。 皮下脂肪が少なく、皮膚もまだ薄いころです。 8ヵ月(28週〜31週) 皮下脂肪がつき始め、体形に丸みがでてきます。 外の大きな音に反応することも。肺は閉じていますが、超音波で診ると 肺呼吸に備えて練習している様子もうかがえます。 早産になっても、慎重に保育すれば育つ可能性がでてきます。 9ヵ月(32〜35週) そろそろ新生児とほぼ同じ状態になります。 髪の毛は伸び、爪も指先の端まで伸びています。 皮膚はつやのあるピンク色。肺機能も性器も完成。 感覚器官の発達で、外部の刺激に表情を変えるようになります。 赤ちゃんらしくふっくらしてきます。 10ヵ月(36〜39週) 心臓、肝臓、呼吸器、消化器、泌尿器などが全て完成。 成熟を待っている時期です。 病気に対する免疫物質が胎盤から移行します。 妊娠初期(〜4ヵ月) 妊娠のごく初期のうちは、妊娠に気づかないこともよくあります。 また、つわりは個人によりそれぞれ症状の出方が異なり、 気分が悪くて何も食べられない人もいれば、やたらと食べる人 眠いだけという人もいますし、まったくつわりがない、という人もいます。 初期の頃は身体で妊娠を実感できるのはわかりにくいです。 妊娠に気づいたら、まず、自分のおなかの中の赤ちゃんの事を考えましょう。 生活習慣になってしまって母体にはなんの影響もないことでも、赤ちゃんに とっては不安な事も。 このくらい、ちょっとくらいいいかな?というのが続くと、先々、出産やその後の 母体にも赤ちゃんにも影響する可能性が出てきます。 あのとき気をつけていればと後悔しないために、新しい命を育んでいるんだ という気持ちで下記の点に気をつけましょう。 ◎睡眠 母体の疲れが、流産や早産、その他の妊娠異常を引き起こす誘因になる 場合があります。 妊娠中は疲れないことが生活の基本。それにはまず、十分な睡眠をとること。 母体がリラックスして健やかな睡眠時間をもつことは、おなかの赤ちゃん にもいい影響を与えます。 ◎パーマ、ヘアカラー、ヘアダイなど おなかの赤ちゃんへの直接的影響はありません。 しかし、妊娠中は皮膚が敏感になっていますので、母体にとっては 好ましくないかもしれません。 おしゃれをするなど、気分転換には効果がありますが、皮膚の弱い人は 極力避けたほうがいいでしょう。 つわりの時期は薬液で気分が悪くなることもありますので注意しましょう。 ◎ハイヒールなどのかかとの高い靴 「妊婦は転倒しない靴を履く」ということがほとんど常識になっていますが、 仕事をもつ女性が増えているので、ヒールのない靴を履けないこともある かもしれません。その場合は、3cmヒールまでのなるべく安定性の高い靴を 選んでください。 ハイヒールなど、かかとの高い靴を履いていると、立ち姿勢が悪くなって 腰痛や肩こりなど、妊娠中の不快な症状を助長することになります。 ◎ペット 妊娠してからペットを飼うのはやめましょう。 日本ではほとんどありませんが、トキソプラズマによる先天異常が 起こることがあります。 もちろん、妊娠したからといってもともと飼っていたペットを手放す必要は ありませんが、ペットからうつるほかの病気もあるので、十分に注意しながら お世話しましょう。 ![]() ◆安定期(5ヵ月〜) 妊娠5ヵ月に入ると、初期の不安定な状態から抜け、つわりもおさまってきて、 ホッと一息ですね。 なかにはもう、胎動も感じ始めて、ママになる実感がグッとわいてくる人も あるでしょう。 経過が順調なら、少しからだを動かして、これから迎える出産、育児に向けて 体力をつけておきたいですね。 ◎体力づくり 妊娠したからといって、安静にし、家でじっとしているばかりでは、 太り過ぎも心配ですし、体力はどんどん落ちてしまいます。 妊娠初期のうちは、つわりのある人もいるでしょうし、不安定な時期なので からだをいたわることは大切ですが、安定期に入ったら、これから迎える 出産、育児を乗りきるための体力を少しずつつけていきましょう。 体力作りといっても、過度な運動は避け、妊婦である自覚をもって適度な 運動を行いましょう。 「疲れたら休む」ということを忘れずに、急がず、あわてず、自分のペースを 守りましょう。 どんな運動でも、妊婦さんが運動に参加する場合は必ずかかりつけの 医師に相談してから行ってください。 ◎食事バランス 運動もさることながら、バランスのとれた食品をよく噛んで規則正しく食べる ことも大事なことです。 当然のことながら、おなかの中にいる赤ちゃんの栄養供給源はお母さんだけ なのです。 よく噛んで食べることで脳に信号が送られるので、暴飲暴食をするより ずっと効率よく食材に含まれる栄養素が赤ちゃんの血肉になってくれます。 ◎体重のコントロール 妊娠中に増える体重は平均的には8〜10kg程度といわれていますが、 本当は妊娠前の太り方によっても違います。 妊娠前から痩せている方で12kgくらい増えたほうがいいという方もいれば、 6kg程度におさめたほうがいいと思われる方もいるわけです。 体重が急激に増える最初のきっかけは「つわり」です。 食べていないと気持ちが悪くなるタイプのつわりの場合は、妊娠初期に 一気に体重が増えてしまいます。 中期に入り、からだはまだ重くないし胃も苦しくない、体調も良好となると、 お友達や家族で外食という機会も増えて、体重も着実に増え続ける。 いまだに、「赤ちゃんの分と二人分食べなさい」という人は多いですよね。 二人分とる必要はないんです。一人分をしっかりと食べればいいんです。 後期になれば、胃も圧迫されて一度に食べられなくなる事もありますが、 お菓子やケーキについつい手がでてしまう事があります。 特に注意が必要なのは里帰り分娩を予定している方。実家に帰って のんびりしていると、一気に体重が増えてしまいます。 下記は日常生活の中でできる体重コントロールのコツです。 ・毎日、決まったときに体重を測る ・食事はよく噛んで食べる ・空腹のときに買い物に行かない ・お菓子を食べたければ、1個ずつ小分けされて袋に入っているものにする ・お菓子などは、たまには食べてストレスを解消する(ただし食べすぎない) ・水分補給はジュースでなく、水や麦茶を ・外食は控え家で食べるように ・よく歩く ・軽い運動をする ◎妊娠中毒症 高血圧(140/90mmHg以上)、尿たんぱく、むくみの3つの症状を示す 妊娠中毒症。 とくに妊娠後期にかかりやすい傾向があります。 元々腎臓や血圧などに疾患をもっている方、ご家族に高血圧患者がいる方、 若年または高齢の方、肥満(妊娠前から)や妊娠中に太りすぎた方などに 起こりやすい傾向があります。 妊娠中毒症は、胎児の発育遅延や出産の異常などを引き起こし、 重症の場合は、出産前に胎盤が剥がれたり(胎盤早期剥離)、 急にけいれんを起こしたり(子癇:しかん)して、胎児も母体も命が危険に さらされる場合もある怖い病気です。 予防するために日常生活を見直しましょう。「塩分控えめ」「太り過ぎない」 「適度な運動」がポイントです。 とくに塩分は重要です。外食は家庭料理よりも塩分が多く使われていることが 多いことを考慮しましょう。 診察で妊娠中毒症と診断されたら、安静が一番です。 入院の必要がない程度なら、自宅で最低限の日常生活程度に活動を控えて 経過をみることが大切です。 妊娠中毒症の治療は、最終的には出産してしまうことです。 重症の妊娠中毒症の場合は、母児を救うために、10ヵ月に入る前に 帝王切開となることがあります。 ◎貧血 貧血とは、血が薄くなった状態のことをいいます。血液検査で出る 「ヘモグロビン(Hb)」という検査結果が貧血の指標です。 11.0g/dl程度までが正常、それ以下を妊婦貧血と呼びます。 とくに10.0g/dl以下になると、息切れや動悸(どうき)、疲れやすいなどの 症状が出てきます。 貧血がひどくなると、胎児の発育が悪くなったり、出産のときの出血量が 多くなってしまいます。 貧血でだるいのに、出産で出血が多くなってしまったら、産後に輸血を しなければならないことも。 ですから、少しでも改善しておいたほうがいいのです。 貧血がひどい場合は鉄剤が処方されます。 なかには鉄剤を飲むと気分が悪くなる方がいますが、そういう場合は 必ず主治医に報告しましょう。 胃薬を併用したり、注射をします。鉄分は食事摂取でも吸収が悪いので、 こまめにとることが大切です。 レバーはほうれん草、魚やお肉の赤身をしっかり食べましょう。 鉄分の入ったゼリーや飲料など機能性食品を利用するのも効果的です。 ただし、これらにも糖分が入っているので、食べすぎには注意しましょう。 ◎足がつる 明け方にふくらはぎや足の指がつって、痛みで目が覚めた経験のある方、 少なくないのでは?私もその一人でした。 足がつる原因について、本には「カルシウム不足」と書いてあることも多い のですが、牛乳やヨーグルトなどの乳製品も食べているし、野菜も魚も食べて いる…という方は、必ずしもカルシウムが原因ではないようです。 1つは「疲れ」。足が頻繁につるという方の多くは、日中、買い物や散歩で かなり頑張って歩いているんです。 妊娠で体重が今までにないスピードで増えていますから、足への負担も 思ったより大きいですし、「体重コントロールのためにも歩かなきゃ」と真剣 ですからたくさん歩いて、足が疲れているんです。 歩いた後はマッサージで筋肉をクーリングダウンしてあげましょう。 もう1つは「冷え」。冬だけでなく、梅雨時に急に気温が下がったときや 夏にエアコンをかけっぱなしで寝てしまったときなど、 冷えて血流が悪くなり、筋肉の疲れもとれずにけいれんを起こすんです。 冷えが気になる方は、必ず靴下をはいて寝てください。 今日は歩いたな、と思った日は、帰宅後や入浴のときにストレッチや マッサージを十分に。 寝る前に寝床であおむけになって、両手・両脚を垂直に上げて ブルブルブルブルと振ると、血流の促進に効果があります。 手のひらで、足先からからだの中心に向かって強くさすったり、足の指を 1本ずつグリグリとまわすと、冷えにも効果があります。
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